
画像出典:Readwise公式ブログ(2026年10月28日)
Readwiseが2026年10月28日、新しい電子書籍アプリ「Readwise Books」を発表しました。電子書籍の購入・閲覧と読書記録をまとめ、読書時間や進捗をセッション単位で自動記録するのが特徴です。さらに公式MCPサーバーを使い、読書履歴やハイライトをAIから参照できるようにしています。
日本のApp StoreでもiPad・iPhone版が配信されています。ただし現在は招待制ベータで、電子書籍ストアでの購入は米国限定です。既存のReadwise購読者は自分のアカウントで早期アクセスできます。新規利用者は招待コードが必要です。
日本では何が使える?
| 機能 | 日本での状況 |
|---|---|
| iPad・iPhoneアプリのダウンロード | 日本のApp Storeで配信中 |
| アカウントの新規作成 | 招待コードが必要 |
| 既存Readwise購読者 | 早期アクセス可能 |
| 電子書籍ストアでの書籍購入 | 米国限定 |
| DRMなしEPUBのアップロード・閲覧 | 対応 |
| 読書セッションの記録 | 対応 |
| 公式API・MCP | 提供中 |
| アプリの表示言語 | 英語 |
| iPadOS | 15.1以降 |
日本での電子書籍販売開始日は発表されていません。米国の出版社と契約した数百万冊の電子書籍が、現時点で日本から同じように購入できるわけではありません。
「何冊読んだか」ではなく「どう読んだか」を記録
Readwise Booksが掲げるのは、運動記録サービスのように読書を可視化する「Strava of Reading」という考え方です。
アプリ内で電子書籍を読むと、ページを進めた履歴から読書時間や語数を記録し、1回の読書セッションとして集計します。読書の量だけでなく、集中して読んだ時間や読書のペースを振り返るための仕組みです。
紙の本やオーディオブック、ほかの電子書籍サービスで読んだ本についても、読書セッションを手動で記録できます。ただし、アプリ内で読む場合と同じ細かなデータを自動取得できるわけではありません。
Kindleで買った本をそのまま移せるわけではない
Readwise BooksはKindleの本棚情報の取り込みに対応しますが、Kindleで購入したDRM付き電子書籍ファイルをそのまま移して、Booksのネイティブリーダーで読むことはできません。
一方、自分が所有するDRMなしEPUBファイルはアップロードして読めます。読み上げや一部のAI機能も、主にアップロードした書籍と出版社が許可したコンテンツが対象です。
公式MCPで読書履歴とAIをつなぐ
Readwiseは公式MCPサーバーを提供しており、Readwise HighlightsのハイライトやReaderの保存記事に加えて、Booksの本棚・読書セッションも対応するAIツールから参照・操作できます。
例えば次のような使い方が考えられます。
- 最近読んだ本やハイライトから、次に読む本を提案してもらう
- 先月の読書時間と読書目標の進捗を集計する
- 過去のハイライトを検索し、記事の構成を考える材料にする
- Readerに保存した記事をテーマ別に整理する
公式の接続先は https://mcp2.readwise.io/mcp です。Readwiseの公式案内にはChatGPT、Claude、Codexなどへの接続方法が掲載されています。各AI製品側での接続可否はプラン・設定・提供状況によって異なります。
ただし、MCPがあるだけでObsidianやNotionに自動同期されるわけではありません。 AIから情報を参照したり、対応する操作を呼び出したりできる基盤であり、外部ノートへの書き込みには別の連携設定が必要です。すべての読書データをAIが無制限に利用できるという意味でもありません。
Readwiseの3アプリはどう違う?
| アプリ | 主な役割 |
|---|---|
| Readwise Highlights | ハイライトの収集と復習 |
| Readwise Reader | Web記事、PDF、EPUBなどを読む・保存する |
| Readwise Books | 本の購入、読書、読書習慣の記録 |
3アプリは同じReadwiseアカウントを共有します。Booksで付けたハイライトはHighlightsへ同期され、ReaderへアップロードしたEPUBはBooksにも表示されます。
料金は? 今後有料になる機能は?
Readwise Booksのアプリ本体は無料で、購入する電子書籍には別途料金がかかります。招待制ベータ中は、アップロードした本の音声読み上げやAI機能も利用できますが、Readwiseは将来的にこれらを有料会員向け機能にする方針を示しています。正式な提供条件と価格は未確定です。
既存のReadwiseサービスはプランが再編され、HighlightsとReaderの単体プランはそれぞれ年払い換算で月額7.99ドル、既存のフルプラン契約者向けの月額9.99ドル(年払い換算)は据え置きと説明されています。これらは米ドルでの公式案内で、日本円の確定価格ではありません。
iPad Workersとして注目したいこと
重要なのは、単に電子書籍ストアが1つ増えたことではありません。
これまでは本を読むアプリ、読書記録を付けるアプリ、ハイライトを残すアプリ、AIで考えるツールが分かれていました。Readwise Booksは、それらの情報を同じアカウントと公式API・MCPでつなごうとしています。
読んだ本を記録して終わりにせず、後日その内容を探し直し、執筆や学習に再利用する。日本では書籍の購入機能が使えない現段階でも、この「読書から知識の再利用まで」という設計には注目する価値があります。
参考資料
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